真夏警察2
高い塔の上から、男は望遠鏡で遥か彼方の船を見ていた。
船は何人かが竿を出して釣りしている。船の後部にはテーブルに飲み物や果物やステーキ皿が置かれていた。
静かな海、熱い日差し、魚を追って来たサメの背びれ、
海の水面からの乱反射、
誰かが、ウェットスーツに酸素ボンベで海に飛びこむ。
30分くらいしてから、男が海から上がってきた。
手に輝く壺。
男が壺を高く掲げた瞬間に、イルカがそれを咥えて、逃げた。
壺には、何万年も前に、地球に避難してきたアンタレス星人の玉子が入っている。このイルカはアンタレス星人のガードマン、
高い塔の上から、男は望遠鏡で遥か彼方のイルカを見ていた。イルカはあっという間に水平線に消えた。