真夏警察2

f:id:blackangus:20190820123117j:plain高い塔の上から、男は望遠鏡で遥か彼方の船を見ていた。

船は何人かが竿を出して釣りしている。船の後部にはテーブルに飲み物や果物やステーキ皿が置かれていた。

静かな海、熱い日差し、魚を追って来たサメの背びれ、
海の水面からの乱反射、

誰かが、ウェットスーツに酸素ボンベで海に飛びこむ。
30分くらいしてから、男が海から上がってきた。
手に輝く壺。

男が壺を高く掲げた瞬間に、イルカがそれを咥えて、逃げた。

壺には、何万年も前に、地球に避難してきたアンタレス星人の玉子が入っている。このイルカはアンタレス星人のガードマン、

高い塔の上から、男は望遠鏡で遥か彼方のイルカを見ていた。イルカはあっという間に水平線に消えた。