真夏警察8
ずいぶん車に乗っていた、東京駅から乗せられて、もう2時間位経っている。
アイマスクで何も見れない、手は自由だが、右隣に座った男は、ガンを構えているので、動かないようにと言われている。
2時間前に男は新幹線で、東京駅に着いた。突然電話が鳴って、東京駅近くの地下駐車場に呼び出された。車は大きなバンで、いきなり3人のスーツ男に取り囲まれると、暴れないでください、安全にお連れしますとバンの後部座席に案内された。
車は山道を走り始めた。それから15分ほどすると、一旦停止し、ゲートの音、更に走って停止。
男だけ残されまま、人の気配が無くなった。
男はおい、と声を出したが、本当に車には誰もいない。アイマスクを取ると、古い洋館の前。3人のスーツ男は何処にも気配がない。
男は車から降りると、洋館の扉に向かい扉をノックする。
すると扉のロックが外れる音がして、自動的に扉が開いたので、男は中に入る。男が中に入ると扉が閉まった。
居間の真ん中辺りに椅子がある。男が座って、タバコに火をつける。それから、正面の窓から外を見ると、なんと遥か彼方に緑の星が見えている。
洋館が信じられない速さで宇宙に駆け上がって行った。
この病院大丈夫か
傷病手当てというのがある。働いている時に、病気で働けなくなった時に、病気認定されると健康保険から18ヶ月給料の60%くらいが毎月もらえる仕組みである。
この手当てをもらうには、病院から申請書類に病気について書いてもらう必要がある。
もちろん、病気とか、先生とかが途中で代わると手当てもらえないこともある。
奥さんが、某大学病院でこの申請していたが、なんと、毎月消化器科内科で書いてもらっていた書類が、先月分になって、いきなり婦人科の先生の名前で、病名も変わっていた。
確認したら、消化器科内科で先月受診がなかったという事で、先生が書けないということで、婦人科に書類を回した?とのこと。
この大学病院の文書科は、この事態を確認もせず、書類を出そうとしてました。この病院の書類管理はバカです。何でもかんでも先生のせいにしてはいけません。
先生も医学以外のことは素人が多い。
真夏警察6
その日は風の強い日だった。男は、駅から工場まで、徒歩20分、しかも川の土手沿いの道を通るので、ジリジリと太陽の照りつける中、砂ぼこりまみれで歩いていた。
工場の受付で、手続きすると、制服を来た警備員2名とスーツ男が迎えに来て、工場の中へと案内された。
10個くらいの扉と、長い廊下を何度も曲がったせいで、男はもう一人では入り口にたどり着く自信はない。
スーツ男が最後の扉を、暗証番号と指紋認証で開けると、私はここで失礼しますと言って、中に入るよう促した。中に入ると背中で重い扉がガツンと音を立てて閉まった。
中は薄暗く、目が慣れるまで何も見えなかった。遠くに薄明かりのある辺りから、こっちこっちと声が聞こえて、恐る恐る声の方向に歩いて行くと、一台のパソコンの前に太ったおじさんが座っていた。
こいつが、あの有名な天才物理学者か。
横に置かれた椅子に腰掛けながら、汗だくの太ったおじさんをまじまじと見ていると、か細い声で
ご苦労様、
もうあまり時間がありません。
案内しますというと先に立って歩き出した。部屋の隅に車が置いてあり、助手席に乗る。
太ったおじさんは、じゃあ行きますねと言うと、ダイヤルを1800年、アメリカ、サンフランシスコに合わせて、赤いボタンを押した。
車はどんどん光の森を抜けて行く。
男は太ったおじさんを見ていたが、数秒で意識をなくしてしまった。
奥さん一人で病院へ
昨日、奥さん一人で病院へ行った。手術して退院してから1ヶ月ですが、お腹の傷がなかなか良くならず、本当は自分が車で送って行くつもりでしたが、仕事があるので、一人で車で行きました。
聞いたら、病院で車椅子借りて一人で動き回ったとのこと。
杖で歩くのは無理そうだったとのことですが、あまり筋肉ないので、かえって疲れたようです。
当然、バスに乗るのも大変だし、タクシーだと高いし、
日本の年寄りに優しくない構造です。
土曜日は、自分が病院へ連れて行く予定です。